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トップ画倉庫(その88)

【函館本線函館駅】(2020.03.01〜2020.03.31)
JR北海道が満を持して投入したキハ281系により、1994年にデビューした「スーパー北斗」。ステンレス車両にアクセントの青が映えるデザインは後継のキハ283系、キハ261系へと引き継がれ、道内主要都市の移動における鉄道シェアの向上に大きく貢献しました。
最速列車は札函間を2時間59分で結び、気動車ながら在来線での最高表定速度を叩き出すなど、その走りはまさに「スーパー」にふさわしいもので、鉄分の薄い同僚も出張では国鉄型車両の「北斗」を避けるほど絶大な人気を誇りましたが、2011年の車両火災事故に端を発した車両トラブルの多発により最高速度が引き下げられ、この3月のダイヤ改正で道内の他特急列車とともに改称され、四半世紀続いた「スーパー」の冠も消滅することとなりました。
「はまなす」にこそ及びませんが、京都時代には周遊券や北海道フリーきっぷ、移住後もRきっぷやフルムーンパスで何度となくお世話になった列車だけに、やはり寂しさは否めません。登場から30年近いキハ281系の引退も囁かれており、サラリーマン生活終了のカウントダウンが始まった自分にとっても身につまされる思いです。
【伊東線伊豆多賀駅】(2020.04.01〜2020.04.30)
1か月半続いた緊急事態宣言もようやく全面的に解除されましたが、新型コロナウィルスの感染拡大は公共交通機関の経営に大きな爪痕を残しています。1〜3月の四半期ではJR東日本、JR西日本が営業損益で赤字に転落し、GW機関の利用者数は航空、鉄道各社で前年比(9割ではなく)9割減という正に壊滅的状態で、今後の状況次第ではJR東海ですら本年度は赤字決算に転落しかねない状況です。
公共性の高い重要なインフラという性格から、これら交通機関がたちまち運行停止に陥ることはないでしょうが、経営基盤がぜい弱な三島会社や地方私鉄においては、それでなくても苦しい台所事情が更に悪化し、燻り続けている路線廃止問題が再燃しそうです。
なんとも気が滅入る現実ですが、立ち止まってばかりはいられません。以前のありふれた日常生活を取り戻すべく、ゴールの見えない長い道のりは始まったばかりです。

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