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トップ画倉庫(その30)

【信越本線直江津駅】(2010.07.01〜2010.07.31)
国鉄時代、本線主要駅のホーム頭上には優等列車の号車案内が多数設置され、旅情を演出するとともに、ともすれば殺風景な駅構内に彩りを添えていたものです。しかしながら、長距離輸送の中心が飛行機、新幹線へと移行した現在では、これらの標識は大きく数を減らし、更にはエレクトロニクス技術の進歩により、LEDや液晶にその座を奪われようしています。
日本でも有数の特急銀座である北陸地方とてその例外ではなく、j北陸新幹線が開業する2014年には特急網の削減が見込まれ、写真の光景も過去帳入りがほぼ確定の状況です。かつては慣れ親しんだ光景がこうして滅び行く様を見るにつけ、時の流れの早さを感じずにはいられません。
時の早さといえば、かつて遠い未来に思えたフルムーンパスを利用したが故のことであるとすれば列車編成の多様化が進む中、偶然にも1号車の標識が居並ぶ光景を目にすることとなりましたが、これとて、年月の早さのなせる幸運と言えるのかも知れません。
【箱根登山鉄道塔ノ沢駅】(2010.08.01〜2010.08.31)
俗に「一生に一度はお伊勢参り」と言われるように、古くから日本人の生活においては、神社仏閣への参拝は大きな地位をしめており、当然にして寺社仏閣への参拝客輸送を目的として、多くの鉄道が敷設されています。道路網の発達した現在、その多くは自動車に役割を譲ってしまいましたが、依然として新年の初詣や、例祭日には参拝客の大量輸送に威力を発揮しています。
駅構内に設置された神社は、こうした参詣鉄道の究極というべき姿と言えるものですが、人里離れた箱根の無人の山中故に他に参拝客の姿もなく、深い静寂に包まれていました。列車待ちの数十分間は、信仰の原点と感じさせる厳かな雰囲気に身も心も洗われた気分でしたが、車内の人となった数分後には、今後の乗り継ぎスケジュールで頭がいっぱいになる自分は、まだまだ修行が足りないのでしょうか。

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