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トップ画倉庫(その37)

【小樽市総合博物館】(2011.09.01〜2011.09.30)
新橋−横浜間に日本初の鉄道が開業して10年。道内初、日本でも3番目となる幌内鉄道が、手宮−札幌間に開業しました。幌内炭鉱からの石炭輸送を目的とした同鉄道は、その後の北海道開拓に大きな役割を果たし、現在も函館本線の一部として、道内の旅客、貨物輸送に活躍しています。
イギリス様式で建設された本州の鉄道に対し、アメリカ様式が採用された同鉄道では、西部劇から抜け出てきたような、アメリカの古典的スタイルの機関車で、その愛称とともに日本の古典蒸気機関車の代表格として親しまれています。
後継機の導入により、昭和を前に廃車となった同機ですが、紆余曲折を経た後、1962年に7106号機「しづか」が当地に里帰りを果たし、北海道開拓歴史の生き証人として、その可憐な姿を披露しています。
【石北本線北見駅】(2011.10.01〜2011.10.31)
CO2削減や交通事故防止の観点から、モーダルシフトが推進されていますが、自動車輸送によるドアツードアの利便性には抗いがたく、掛け声倒れに留まっている感は否めません。鉄道貨物においても、関連投資の多くは東海道山陽、東北、日本海縦断などの主要幹線に投入されるばかりで、高速道路の延伸などにより競争力を失った地方路線の貨物列車は青色吐息というのが現状です。
日本有数のたまねぎ産地である北見から札幌まで、秋〜春に運行されてきた臨時貨物列車(通称:たまねぎ列車)もその波に飲まれ、2011年度限りの廃止が発表されました。並行高速道路の延伸や機関車老朽化など種々の理由はあるにせよ、厳冬期の過酷な道路事情を鑑みると、廃止は拙速の感を免れません。最近話題の新幹線並行在来線問題などにおいても、一事業者や地方自治体がインフラを管理するには限界があり、政策的な転換が必要ではないでしょうか。
(と言っているうちに、2年間の暫定措置ですが、運行継続が決定したようです。残された時間は多くありませんが、関係者で知恵を絞って解決策が模索されることでしょう)

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