▲鉄道雑学研究所北広島支所トップ   ▲トップ画一覧
トップ画倉庫(その41)

【名古屋鉄道碧南駅】(2012.05.01〜2012.05.31)
宅配便に押されて瀕死状態にある荷物輸送において最後の楽園という感のある新聞(夕刊)輸送ですが、道路事情の改善などにより決してその将来は安泰とは言えないようです。記憶に新しいところでは2010年に両国駅発の房総半島向け新聞輸送列車が廃止となり、首都圏では東北、高崎線系統に細々と残るのみとなりましたが、今後の道路事情の改善やメディアとしての新聞自体の衰退からして、上野駅に多数の鉄ヲタが集結する日も遠くなさそうな予感がします。
そんな風潮の中、一人気を吐くのが名古屋鉄道で、平日昼下がりの名鉄名古屋駅特急ホームには、各方面への夕刊の束を乗せた台車がずらりと並び、秒刻みのスケジュールで到着する電車に手際良く積み込まれていきます。
日本の鉄道の定時性に立脚したこのシステム、前述の理由から先行きは明るいとは言えませんが、どことなく懐かしい雰囲気のリヤカーも含めて、末永い存続を願って止みません。
【京阪電気鉄道上栄町駅〜浜大津駅】(2012.06.01〜2012.06.30)
モータリゼーションの進行とともにその数を減らしつつある併用軌道。最後の道路併用橋だった犬山橋も世紀に鉄道専用橋化され、ミュージックホーンを響かせながらパノラマカーが行きかう光景も過去帳入りとなりました。残存区間の殆どは市街地を走る路面電車であり、地下鉄直通車両が市街地のターミナル駅から500mに及ぶ併用軌道を走行する本区間は、併用軌道最後の楽園と呼ぶに相応しい風格をたたえています。専用軌道区間の速度には及びませんが、軌道運転規則の上限30mを大幅に超過する全長70m弱の列車が行き来する光景はさすがの大迫力で、事情を知らずに迷い込んだドライバーをびびらすのには十分でしょう。
JRの攻勢と地下鉄直通に伴う運賃高騰により利用客は減少しており、先行きは決して明るくありませんが、独自塗装をまとった専用車両は、モーター音も高らかに今日も逢坂山の急勾配へと挑みます。

その40へ← →その42へ