▲鉄道雑学研究所北広島支所トップ   ▲トップ画一覧
トップ画倉庫(その54)

【大阪環状線玉造駅】(2014.07.01〜2014.07.31)
1963年に登場以来、朝夕の通勤利用をはじめとして大都市圏での旅客輸送の中心を担ってきた国鉄の汎用通勤型電車103系。路線毎のカラフルなラインカラーをまとったその姿は、可部線はさておき、湘南色の電車に食傷していた地方の中学生にとっては憧れとも言える存在で、時刻表国電区間のページの「あか色の電車」「みず色の電車」という表現に、まだ見ぬ愛しの君への思いを馳せたものでした。15才で初めて上京した時の興奮ぶりは、今でも懐かしく思い出されます。もっとも、105系に改造されて、高校時代にお世話になるとは想定外でしたが...。
分割民営化後30年近くが過ぎ、VVVF、回生ブレーキといったハイテクを装備した電車が主流を占める今、最大3500両近く在籍した一族郎党も、1/10以下に数を減らし、写真の環状線でも近い将来の引退が噂されてます。国鉄型の古参車両使用に批判的な意見も少なくありませんが、個人的には日本の高度経済成長を支えた「名車」としての評価はいささかも揺るぎなく、残り少ない余生をつつがなく走り抜けて欲しいと願っています。
【東北本線仙台駅】(2014.08.01〜2014.08.31)
東北三大祭りの一つに挙げられる「仙台七夕まつり」。期間中200万人を超える人出で賑わう、日本を代表する夏祭りの一つですが、その成り立ちは、江戸時代に始まった「七夕」の風習が次第に衰退してきた現状を憂えた地元の商店街有志が1927年に大規模な飾りつけを行ったところ、大勢の見物客で賑わったというものです。
くす玉付きの吹き流しをはじめ、年々豪華になる一方の飾りつけの裏で、同じ東北三大祭りの「青森ねぶた」や「秋田竿灯」に比べると核となるパレードもなく、今一つ熱気に欠けるという声も少なくないようですが、その勢力は国内の地方都市はもとより、ブラジルをはじめとして海外へも拡大しており、世界各地に「仙台」の名を広めた功績は大と言えるでしょう。
市街地中心部の豪華な飾りつけばかりが注目されますが、期間前後、バス停や郊外の駅に施される小さな飾りつけも、「七夕」の原点が感じられ、なかなか好ましいものです。

その53へ← →その55へ