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トップ画倉庫(その60)

【名古屋鉄道名電築港駅】(2015.07.01〜2015.07.31)
その名の通り、鉄製のレール上を鉄車輪で走る「鉄道」。その摩擦力の小ささは自動車と比べて抜群のエネルギー効率を実現する一方で、制動距離は遥かに長く、衝突事故防止の観点から様々な対策が講じられています。
車両側での制動距離を短縮するブレーキの改良、地上設備を含めた閉塞区間への複数列車侵入を防止する信号システム改良などといった対策がそれにあたりますが、他の鉄道や道路との交差点解消が究極の決定打であることは間違いないでしょう。
輸送力増強対策が一段落した国内の鉄道においては、安全面への投資が増加し、主要都市の中心駅周辺では高架化や地下化が進んでいます。一方ではモータリゼーションの進行により路面電車が衰退し、鉄道路線同士の平面交差は激減、純粋な鉄軌道同志ではここ1か所を残すのみとなりました。
日中運休の通勤路線と運行本数も少ない貨物線というこの組み合わせ、往時の西宮北口のような緊迫感は皆無ですが、それが故に、古き良き鉄道の歴史を伝える生き証人として今しばらくは活躍する姿が見られそうなのは朗報でしょうか。
【東北本線仙台駅】(2015.08.01〜2015.08.31)
青函トンネル開業から27年。多くの旅人の夢と希望を運び続けた名列車がついに姿を消すことと
なりました。バブル華やかりし昭和末期に運行開始。食堂車を連結し、個室寝台中心という高級感が人気を呼び、最盛期は毎日3往復運行されましたが、バブル崩壊や航空運賃の低下、周遊券の廃止などもあって次第に運行本数が削減され、北海道新幹線の工事が開始された2008年から1往復化の後、2015年のダイヤ改正で定期運行が終了、8月23日の臨時列車上野着で完全に運行終了となりました。
廃止報道後は指定券の確保が困難なばかりか、大混雑する食堂車、限定グッズの争奪戦など毎度お決まりのフィーバーが繰り広げられましたが、シーズンオフの閑散ぶりと痛みの激しい車両を知る者からすると、よくぞここまで生き延びたものだというのが正直な思いです。
個人的には何十回とお世話になった列車だけに、廃止となると感慨はひとしおですが、来るべく「はまなす」のXデーに備えて、涙はとっておこうかと思います。

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