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トップ画倉庫(その62)

【奥羽本線新青森駅】(2015.11.01〜2015.11.30)
私が北海道民となった頃、東京には「北斗星」が3往復、大阪方面にも青森止まりを含めて「日本海」が2往復、更には昼行で1000q以上を走破する「男なら能登」も真っ青の苦行列車「白鳥」が健在でした。青函トンネルは開通済みでしたが北海道新幹線は未だ計画段階で、盛岡止まりの東北新幹線が津軽海峡を越えるのは遥か未来に思えたものでした。
あれからもうすぐ19年。八戸、新青森と尺取虫のように延伸を重ねた新幹線網がついに北海道に到達することになりました。札幌延伸には更に15年ということですが、これもアッと言う間に過ぎてしまうのでしょうねぇ...月日のたつのは本当に早いものです。
新幹線網拡大の一方で、寝台列車を含む在来線特急網は縮小の一途をたどり、多客時に繰り広げられた自由席争奪戦もこの正月で見納めとなりそうです。何度も乗継でお世話になったこのホームに降り立つことも稀になりそうで、少々寂しく思えますが、わずか5年余りとは言えキャパ以上の乗客を捌く重責から解放される当駅からすると、ホッと胸を撫で下ろすというのが正直なところでしょうか。
【東海道本線東京駅】(2015.12.01〜2015.12.31)
首都東京の中央駅である東京駅。在来線と新幹線を合わせて日本最多となる28ホームに4000本を超える列車が発着する、日本の鉄道の中枢駅ですが、その歴史は意外に新しく、新橋〜横浜間の鉄道開通から42年も後のことでした。中世ヨーロッパの建築様式を折衷した、威風堂々としたファサードは、とかく機能本位のデザインが支配的な日本の鉄道界にあって稀有なものですが、当時は少数派だった通過式ホームの採用や、将来の発展を織り込んでの余裕のある用地の確保など、機能面ではちゃっかりと実を取った先人達の先見の明にはただ感服するばかりです。
開業100周年を前に2012年に復原工事が完了し、同年12月から開催された「東京ミチテラス」も今年で4回目を迎えました。普段はビジネスマンが大多数を占める丸の内界隈ですが、この日ばかりは老若男女多数の観光客が、目の前で繰り広げられる光のアートに酔いしれつつ、行く年に思いを馳せたことでしょう。
バリアフリーや駅ナカ開発など、鉄道を取り巻く諸般の情勢から、古き良き時代の駅舎が次々と姿を消している昨今ですが、今後も日本の鉄道の象徴として末永くその姿をとどめていくことでしょう。目標はあくまで大きく、当研究所もそんな存在に近づきたいものです。

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