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トップ画倉庫(その71)

【北海道ちほく高原鉄道本別駅】(2017.05.01〜2017.05.31)
バリアフリー対策や市街地活性化、交通円滑化など目的は様々ですが、近年の鉄道駅高架化、橋上化の進展により、昔ながらの木造跨線橋は急速にその姿を消しつつあります。ここ2、3年をとってみても、東海道本線の安土や篠原といった大御所が相次いで姿を消し、山陰本線の八木も改築間近ということで大都市圏からはほぼ絶滅、比較的多数が残る山陽本線も今後の先行きは不透明です。
利用者からすると、エスカレータ、エレベータ完備の新駅舎は旧駅舎よりもスペースが拡大され、駅前広場も整備されるなど利便性が向上し、いいこと尽くめなのでしょうが、時代の流れとは言え、やはり一鉄ヲタとしては寂しさを禁じ得ません。
三セク転換後の2006年に廃駅となった当駅ですが、ローカル線とは思えない堂々とした木造跨線橋に、網走本線として開業し、物資や人員輸送で繁栄した日々が偲ばれます。長きに亘って風雪に耐え、日本の近代化に大きく貢献したこの土木遺産が、今後も末永くその姿をとどめることを願ってやみません。
【可部線あき亀山駅】(2017.06.01〜2017.06.30)
今を遡ること35年。高校時代に通学で利用した可部線は、国鉄で残りわずかとなった旧型国電の天国でした。吊り掛け音も高らかに走るウグイス色の72系電車...その一部は戦時中に誕生した63系電車からの残党で、ニス塗りの壁に木製の床板、三段上昇式の窓に文字通りの網棚という内装は、戦後の混乱期を描いた映画のセットにそのまま活用できそうなレトロ感に溢れるものでしたが、お世辞にも快適というには程遠く、山陽本線を走る115系3000番台を横目で恨めしく見つめたものでした。
その後も103系1000番台や荷物電車の改造や他線区から捻出した105系でお茶を濁され、あげくは路線の大半が廃止されるなど不遇をかこってきた可部線ですが、夢物語と思っていた廃止区間の一部復活、大半の列車に新型の227系投入など、地元民の妄想の更に斜め上を行く最近の変貌ぶりには、正直驚きを禁じ得ません。
近い将来に予定される下祗園駅の橋上化など、その進化はまだしばらく続きそうですが、沿線に立ち並ぶ住宅を見るに地上設備の改良は夢物語で、その性能を持て余す惰行運転に徹しざるを得ない新型電車にはなんとも申し訳ない限りです。

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