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トップ画倉庫(その77)

【日豊本線宗太郎駅】(2018.05.01〜2018.05.31)
「秘境駅」と聞くと、皆さんはどんな情景を思い浮かべるでしょうか。
人里離れた無人の山中にポツンと佇む無人駅。わずかに発着する列車に乗降する客もなく、ただひたすら深い静寂に包まれ、いかにも「出そう」な雰囲気...数多くの駅を訪問してきた私がイメージするのは大井川鉄道の尾盛です。隣駅からはそれほど離れていないものの、公道はなく列車のみに限定されたアクセス。周辺に人家は全くなく、訪問するマニアも稀という最高級に理想的なロケーションです。
こうした一方で、最近では、輸送需要が激減する県境などに「らしからぬ」秘境駅が増えています。ここ宗太郎駅もその例の一つで、一日の停車本数はわずか3便という超閑散区間ですが、特急列車が時間あたり1本運行し、線路沿いに国道10号線が並走するロケーションは「秘境」の称号には似つかわしくありません。
とは言え、過疎化により利用者は限りなく0に近く、石北本線の上川〜白滝間各駅のように信号場化されてしまうのもそう遠くはなさそうです。後悔しないよう、くれぐれもご訪問はお早めに。
【黒部峡谷鉄道黒薙駅〜笹平駅】(2018.06.01〜2018.06.30)
地球温暖化の影響か、はたまた都市化によるヒートアイランド現象か、特に都市部では平均気温の上昇傾向が続いています。特に夏の暑さは凶暴性を増しており、最高気温35度超の猛暑日が連発しています。結果としてエアコンの世帯普及率は9割に近づき、現在では一家に複数台という家庭も増えています。同様に、教育現場にも急ピッチでエアコンの導入が進んでおり、我々が小学生だった40年前には贅沢品だったと隔世の感があります。もっとも、エアコンの普及はヒートアイランド化の一因でもあり、鶏と卵の話ではありませんが、悩ましいところです。
こんな暑い夏には下界を離れて避暑地へGo!...と洒落込みたいところで、黒部川の峡谷を走るトロッコ列車はおあつらえ向きのロケーションですが、沿線には万年雪も残るほどの冷涼さ。トンネルの中は冷気が漂い、吹き曝しの車内は真夏でも上着を持って来なかったことを後悔すること請け合いです。あまりの寒さに同行者との距離が縮まり、親密度アップを期待される方もいらっしゃるようですが、世の中それほど甘くはなく、我が家のように帰路の特別車両料金が追加になるのが関の山といったところでしょう。

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