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トップ画倉庫(その80)

【小坂鉄道レールパーク駅】(2018.11.01〜2018.11.30)
18歳以上の3/4が運転免許を免許を保有する我が国ですが、よほどのメカ好きでなければ自動車のエンジンを間近で見ることはないでしょう。鉄道車両であればなおさらのことで、その中でも地味な存在である、ディーゼル機関車のエンジンを間近で見ることは稀でしょう。
今は亡き小坂鉄道と言えば、濃硫酸を満載したタンクを牽引する三重連のDD130形機関車が、25パーミルの急勾配を駆け上がる勇姿で知られ、多くの鉄道ファンが黒煙を吹き上げながら力走する貨物列車の撮影に訪れたものでした。
写真のエンジンはDD130形機関車に搭載された予備品で、6気筒500馬力というスペックはさほど高出力というわけではありませんが、三両に各2台搭載された合計の出力は、旧国鉄で最大級のディーゼル機関車DD51形を上回るもので、一地方鉄道としては出色のものです。このように過酷な任務であったため、予備品の出動頻度も多く、現場の方々のご苦労も絶えなかったことでしょうね。
【東武鉄道下今市駅】(2018.12.01〜2018.12.31)
真珠湾攻撃の直後、1941年12月26日生まれ蒸気機関車「C11形」207号機.。瀬棚線を最後に現役を引退、静内町(現新ひだか町)で静態保存の後、「SLすずらん号」として復活、以来14年間北海道のSL観光列車として活躍しましたが、JR北海道の経営危機により新型ATSの再び廃車のピンチに見舞われました。もはや命運も尽きたと思われましたが、東武鉄道より救いの手が差し伸べられ、2017年より「SL大樹」として再び復活しました。
復活にあたって東武鉄道の気合の入れ方たるやなかなかのもので、JR各社やSLを運行する私鉄各社から転車台や車両、乗務員の技術指導などの支援を受け、2年という期間をかけて入念に準備が進められました。
運行から半年が過ぎた2017年の年末。念願かなって「SL大樹」に乗車しましたが、観光アテンダントをはじめとした車内でのもてなしもなかなか工夫されており、楽しいひと時を過ごすことができました。昨年末から今年にかけて更に2両のC11を追加導入したあたりにも東武鉄道の本気度は表れており、今後末永い運行が期待できそうです。

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